(1)
「今日できることを、明日に延ばすな。」田中さんは、子供のころ、そう教えられました。
張さんが、辞書を貸してくれと、言っていましたよ。
「御飯はよく噛んで、ゆっくり食べなさい。」純子さんは、お母さんから注意されました。
(2)
それぞれの国には、いろいろなことわざや格言があります。例えば、日本には、「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥じ。」と言うことわざがあります。これは、「自分の知らないことは、人に聞きなさい。その時、聞くのが恥ずかしくても、それは一時のことです。聞かないでいると、一生知らないままで終わってしまいます。もっと恥ずかしいことになりますよ。」と言う意味です。
そして、中国の「論語」には、「」と言う言葉があります。日本語に訳すと、「知らないことは、知らないとはっきり言え。それが、知ることにつながるのだ。」と言う意味になります。日本のことわざと同じことを言っているのが、わかります。
世界中には、たくさんのことわざがあります。しかし、先人の「これだけは、忘れないでくれ。」という、子孫への思いや戒めには、似たものが多いのかもしれません。
(3)
田中:世界中に、たくさんのことわざや格言がありますね。
王 :ええ。同じ意味のものもあれば、ぜんぜん違う意味のものもあって、おもしろいですね。
張 :「あしたはあしたの風が吹く。」と「今日できることを、明日に延ばすな。」とでは、まったく逆の意味ですね。
田中:日本には、「旅は道連れ。」という言葉と、「人を見たら、泥棒と思え。」という言葉があります。この二つも、意味がまったく逆です。
王 :そう言えば、日本にも、「鉄は熱い間に打て。」という言葉があるそうですね。同じ言葉が、中国にもあるんですよ。
田中:きっと、中国から伝わったんでしょう。中国の成語は、日常会話の中でよく使われています。「四面楚歌」や「百発百中」などです。
張 :日本語の中には、欧米から入ってきた言葉もあれば、中国の成語もあるんですね。
词汇Ⅰ
延ばす (のばす) (2) [动1] 拖延,延长
噛む (かむ) (1) [动1] 嚼
ことわざ (0) [名] 谚语
格言 (かくげん) (0) [名] 格言
一時 (いっとき) (4) [名] 一时,暂时
恥 (はじ) (2) [名] 难为情,耻辱
一生 (いっしょう) (0) [名] 一生
意味 (いみ) (1) [名] 意思
つながる (0) [动1] 连结
先人 (せんじん) (0) [名] 先辈,先人
子孫 (しそん) (1) [名] 子孙
思い (おもい) (2 [名] 希望
戒め (いましめ) (0) [名] 告诫,教训
似る (にる) (0) [动2] 相似
ぜんぜん (0) [副] 全然,完全
吹く (ふく) (1) [动1] 吹,刮
まったく (0) [副] 完全,简直
旅 (たび) (2) [名] 旅行
鉄 (てつ) (0) [名] 铁
熱い (あつい) (2) [形] 热
成語 (せいご) (0) [名] 成语
会話 (かいわ) (0) [名] 会话
四面楚歌 (しめんそか) (1)+(1) [名] 四面楚歌
百発百中 (ひゃっぱつひゃくちゅう) (0) [名] 百发百中
欧米 (おうべい) (0) [名] 欧美
論語 (ろんご) (0) [专] 论语
…な …て (で) くれ …なさい
词汇Ⅱ
渡す (わたす) (0) [动1] 交,交给
